「誰でも働ける社会を」(下)

2018.11.30 Friday 16:12
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     坂本さんが速射砲のように次々と繰り出す全国の「大切にしたい会社」は、

    会場の市民にも大きな共感を呼んだようで、じっと聴き入る皆さんの様子が

    感動的でした。

     坂本さんは日本の企業経営のお手本として知られる近江商人の

    「売り手よし 買い手よし 世間よし」の「3方よし」という哲学を紹介した

    うえで、さらに2つを加えた「5方良し」の哲学を披露しました。

    経営者にとって大切にしなければならないのは

    ー勸とその家族

    ∋兎れ先、協力会社、外注会社、下請け企業

    8楜

    っ楼莉嗣

    コ主

    の5者であり、特に仕入先や下請け企業については「社外社員として社員同様の

    愛情をそそがなければなりません」と強調しました。「社外社員」は坂本さんの

    造語だそうです。一方、社員の側に立った時には、最も大切にしなければならな

    いのは顧客であるとして、社員が会社や上司に不信を持っていれば業績向上に努力

    しないし、客が感動するような商品も作れないーときっぱりと断定しました。

     そして社員や家族を大切にする会社の事例として、社員が若くして亡くなった時に

    その子供を大学卒業まで生活を支え続けた福島県の建設会社、社員だけでなく社員の

    家族の人間ドックまで負担する浜松市の電気工事会社、本人が辞めると言ってきた

    94歳まで雇用をつづけた磐田市の会社、どんなに忙しくても年末やお盆休みなど

    従業員が休みたい時にはきっちり休みを取る長野県の旅館―などを紹介。

    「日本の問題は少子高齢化という人が多いけれど、社員を大切にする会社で働く人は

    子供も多い。有給休暇も取れないような会社は社員に子供が少ない」と、

    現代社会への警告も残しました。

     仕入先や下請けを大事にする企業としては、仕入れの値段をしっかり管理して

    仕入れ価格を不当に安くするようなことのない会社、支払いを現金にする会社などを

    挙げたほか、障害者雇用を積極的に進める企業として、1500人の従業員のうち

    500人が障害を抱える人たちという北海道の会社、自分のところに手頃な仕事がない

    場合には障害者にもできる仕事を作ったうえで障害者施設にわざわざ発注する会社

    などを次々に紹介しました。

     「月の半分はホテル暮らし」というほどフィールドワークを重視する坂本さんが、

    豊富な体験をもとに事例として挙げる「大切にしたい会社」に、会場からは感心と

    感激の声が聞かれました。坂本さんが例に挙げた企業で感心することは、このような

    経営をしているからといって赤字経営ではないことです。もう何年も黒字が続き、

    社員の数も増えているところが大半だということです。講演テーマにあるように

    「人を幸せにする会社」というのは「誰でも働ける社会」作りの基礎・基本のような

    ものであると、あらためて思い知らされました。

     

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